アポプラスステーション株式会社 様

VMware Workspace ONE導入事例

VMware Workspace ONEを活用してデバイスの管理基盤、認証基盤を統合すると同時に、Windows AutoPilotでWindows 10へのマイグレーションを支援し、ゼロタッチプロビジョニングを実現しました。

アポプラスステーション株式会社は、クオールグループのBPO事業として、製薬企業の営業支援や医薬品・食品の臨床試験支援などのサービスを提供している企業様です。「いのちの現場の、力になりたい。」を行動指針に、2000年には国内企業として初めてCSO(医薬品販売業務受託)事業に参入しました。現在、CSOに所属するコントラクトMR(CMR)が活躍する製薬企業数は日本最多となり、この分野のリーディングカンパニーとして医療業界の発展に貢献しています。

導入までの背景およびご要望

導入までの経緯を教えてください

きっかけは業務で利用するパソコンなどのデバイス管理の複雑化と、Windows 7のサポート終了に伴うWindows 10への移行対応です。当社では、事業を支えるIT基盤として2010年からVMware Horizonを用いたVDIを採用し、パソコン管理の効率化を図ってきました。現在はHorizon Enterpriseによる130ライセンスのVDI環境を用意し、本社の内外勤スタッフや営業所のスタッフが利用しています。一方、FAT端末も約300台残っており、これらはオフラインでの利用が多いスタッフに向けて提供されています。
クライアントに常駐するコントラクトMR(CMR)、CRAについては、本社や営業所との連絡用にスマートデバイスを支給しています。さらにSaaSアプリケーションの積極活用も目指しており、Office 365などの利用を促進しています。
この中で課題となっていたのが、FAT端末のキッティングや突発的な故障対応の負荷軽減でした。また、Windows 7のサポート終了に伴うWindows 10への移行も早期の対応が求められていたことから、新たな統合管理プラットフォームの検討に着手しました。

APS_02.png 働き方改革を推進し、リモートオフィスや在宅勤務などの施策を検討していく上では、社内システムに安全にアクセスできる環境づくりが欠かせません。一方、人手不足で優秀な人材の確保やノウハウの継承が難しくなる中、ダイバーシティに取り組み、より自由で活発なコミュニケーションを推進していくことも必須の課題でした。

アポプラスステーション株式会社
代表取締役社長
阿部氏

選定のポイント

VMware Workspace ONEを選んだ理由を教えてください

パソコンのキッティング作業の負荷軽減については、当初はVDI展開やWindows構成デザイナーを使ったプロビジョニングも検討しましたが、マスタ管理や定期的なマスタイメージ作成など、思ったほどの工数削減が見込めません。そこで目を付けたのが、クラウドを介して初期セットアップを行う方法でした。
端末の事前登録やOOBEを簡素化できるWindows Autopilotの仕組みとWorkspace ONEを連携することによって、ユーザーは既存のADアカウントでログインするだけで、端末に必要なソフトウェアやポリシーが自動配布され、プロビジョニングが完了します。また、Office 365などのSaaSへのアクセスも一元管理できます。
選定時は他社のEMMも比較しましたが、マルチデバイスの管理、クラウドアプリケーションの認証管理、UAGを用いた社外からのセキュアなアクセスなどを総合的に評価して、Workspace ONEを採用しました。

アポプラスステーション株式会社
管理本部
情報システム部
担当グループ長
斎藤氏

どのようなスケジュールで導入されましたか

導入プロジェクトは2019年4月にキックオフし、その後は第1フェーズとして2019年7月に情報システム部門や営業部門などの約40台の端末をWindows 10にマイグレーションし、約1ヶ月をかけて課題を洗い出しました。2019年9月からは全社展開を開始し、12月までに全ての端末をWindows 10に切り替える予定です。
端末にはMicrosoft Surfaceを採用し、モビリティを高めることで日常的な会議利用やペーパレス化を推進することにしました。同時に、DEPなどを組み合わせてスマートデバイスのゼロタッチプロビジョニング、企業データの利用促進、セキュリティの向上も図っています。
Windows Autopilotについては、これ自体が新しいプログラムでWorkspace ONEと組み合わせた事例は国内ではほとんどなく、導入パートナーから多くの技術情報の提供を受けながら、ノウハウを積み上げていきました。

Workspace ONEを使ってみていかがでしたか

Workspace ONEを使ってみて感じたのは、まず管理画面がシンプルでわかりやすいことです。ユーザーフレンドリーなインターフェースでCLIやxmlファイル管理に抵抗がある非技術者やオペレーターでも簡単に操作できる点は、チームでの運用などにメリットがあります。またロールが細かく設定できるため、紛失時のワイプ操作などをアウトソースできることも魅力でした。

導入イメージ

導入効果

導入してみていかがですか

Workspace ONEとWindows Autopilotの導入でゼロタッチプロビジョニングが実現し、情報システム部の負荷は大幅に軽減されました。プロビジョニングパッケージを使って展開をする場合、これまでは定期的にマスタイメージを作り直さなければなりませんでしたが、Workspace ONEでは半期チャネルのコントロール、WSUSとの連携、配布アプリの一元管理とアップデートもできるほか、PPKGの配布による従来通りの端末イメージの管理も可能です。
また、これまでの展開手法とは異なり、管理者を経由することなく交換端末を発送するだけで済むことから、リードタイムは10分の1以下に軽減し、即日での対応も可能になりました。

今回のプロジェクトは、中長期的なIT戦略においても重要な意味を持っています。現在、3ヶ年計画でイントラネットやデータセンターを撤廃し、スタッフがいつでもどこでも時間とデバイスに制限されない働き方ができるIT基盤の整備に取り組んでいます。このプロジェクトによって運用管理者と社内ユーザーの両者の負担が軽減され、Win-Winの関係が実現しました。今後もIT活用のスキルレベルを高めながら、貴重な人材をより高い付加価値を生む上流業務にシフトしていきたいと考えています。

アポプラスステーション株式会社
管理本部
情報システム部長
上原氏

テクバンの支援はいかがでしたか

Windows 10への移行期限が迫る中で、少ない時間で手厚いサポートを提供してもらいました。今回のプロジェクトでは情報システム部の負担をできるだけ軽減し、1人でもWindows 10を管理できる環境を目指しましたが、ゼロタッチプロビジョニングの実現はテクバンさんの支援があってこその成果です。

今後の展望

今後の展望についてお聞かせください

今後はCMRやCRAなどが利用するモバイルデバイス管理や情報共有もWorkspace ONEに統合し、情報共有の促進やEMM機能を使ったアプリケーションやセキュリティ管理を強化していく方針です。また、BYODの導入も視野に入れ、将来的な構成の準備を進めています。
現時点で具体化しつつあるのは、全スタッフへのOffice 365の展開および利用促進と電話設備の撤廃です。Office 365のMicrosoft Teamsや音声通話サービスなどを組み合わせて固定電話や電話回線を廃止し、どこでもオフィスの電話を利用できるだけでなく、海外拠点やスタッフ間のコミュニケーション環境を充実させていきたいと思います。

(写真左から)SB C&S 小野坂氏、テクバン 成重、 大串、アポプラスステーション 斎藤氏、上原氏

弊社担当者より一言

Workspace ONEとWindows AutoPilotの組み合わせは国内で事例が少なく、技術情報も十分ではありませんでした。アポプラスステーション様でも要件を固めるのにご苦労されていたことから、情報システム部の方々に寄り添いながら、共にゴールを目指していく進め方を提案し、受け入れていただきました。
Workspace ONEとWindows AutoPilotの組み合わせは、私たちにとって初めてのチャレンジでした。マイクロソフトのサポートサイトを見ても事例が少なく、情報収集には苦労しました。そこで、お客様のニーズに応えるために、弊社内にWorkspace ONEとWindows AutoPilot組み合わせたお客様環境と同様の疑似環境を構築し、技術的な落としどころを見つけながら進めていきました。
アポプラスステーション様とは、限られたスケジュールの中で密なコミュニケーションを図りながら、スムーズにプロジェクトを進めることができました。今後も引き続き弊社のノウハウをご提案しながら、ワークスタイルの変革をご支援できればと考えております。

テクバン株式会社
成重
大串

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お客様プロフィール

会社名
アポプラスステーション株式会社
設立
1993年10月25日
資本金
4億3,800万円
代表者
代表取締役社長 阿部 安孝
従業員数
801名(2019年3月現在)
事業内容
CSO事業、 CRO事業、 医療・医薬専門職業紹介事業、 医療・医薬専門人材派遣事業
URL
https://www.apoplus.co.jp/